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グラベルロードバイクでのロングライドはなぜ疲れるのか?疲れないための工夫
「ロングライドに不向き」と言われるグラベルロードバイク。グラベルロードバイクでロングライドをするとなぜ疲れるのか?疲れないためにどうすれば良いのかをまとめました。
更新日: 2023.7.6公開日: 2022.8.26
グラベルロードバイクが疲れる理由
タイヤの形状と重量の違い
グラベルロードバイクには、グラベルタイヤやMTBタイヤなど、悪路の走破性を重視したタイヤが装備されていることが多くなります。
悪路の走破性を重視したタイヤは、タイヤの表面にノブをつけることで、泥道や砂利道などスリッピーな道でもしっかりと路面をキャッチ出来るように設計されています。イメージとしては泥や砂利を掻き分けるイメージです。
タイヤノブがあることで悪路には強くなりますが、単純にノブがある分タイヤの重量が重くなります。自転車ではホイールが重くなると「走りの重さ」につながります。また、クッション性を高めるためにタイヤの空気圧を低くすると、その分転がり抵抗が増えてさらに重さを感じます。
一方で、舗装路を走る前提のロード向けのタイヤと比べると重量も軽く、タイヤ内部を高圧にするため、転がり抵抗が低くなります。MTBタイヤと比較したら「ロードタイヤは路面を滑っているようなもの」なのです。ロードバイクは走りが軽いと感じる理由はここです。
グラベルタイヤやMTBタイヤは転がりタイヤよりも路面をキャッチ性能を重視しているので、そこはトレードオフになってしまいます。
バイク重量が重い
ロードバイクでは、ミドルグレードでも8kg台、トップグレードなら8kg未満、プロ仕様のバイクなら7kg台前半という軽量なバイクが主流です。
一方で、グラベルロードバイクの場合、フレームがアルミであったり、太いタイヤを装着するためにリム幅の広い(つまり、重い)ホイールを装着しています。
フレームとホイール(タイヤを含む)は、バイクの全体重量のうち、それぞれ30%ほど、合計60%ほどを占めるパーツなので、この二つが重いとバイクは重くなります。グラベルロードバイクは、安全性を高めるために、その二つに重いパーツを使う傾向があります。
そのため、グラベルロードバイクでは、入門グレードの完成車ならペダル・保守部品なしで11kg台、ミドルグレードで10kg前後、上位グレードでも9kg台というのが多くなり、同じ値段のロードバイクよりも1kgほど重くなります。
重量8kg近辺のロードバイクで考えると13%近く重量がアップする計算ですので、当然走りも重くなってしまいます。
グラベルロードバイクでロングライドを楽しむための工夫
足回りを軽量化しよう
グラベルロードバイクでロングライドをする場合、ほとんどは舗装路ですので、足回りの軽量化が走りの軽さに直結します。足回りとは、ホイールとタイヤです。
グラベル用のタイヤは、太いものほど重量があり、700-40Cサイズにもなると、ロード向けの定番で700-25Cサイズの上位グレードタイヤの2倍ほどの重さになります。逆にいうと、ここを軽量化すれば、タイヤ重量を半分に出来るということです。
グラベルタイヤを軽いものに交換する際は、
- 上位グレードにする
- 細くする
という選択肢があります。ここは走りや趣向で好みのものを選びましょう。
タイヤの交換は1万円くらいで劇的に走りに影響させることができるので、ロングライドを楽しむなら真っ先に行うべきアップグレードです。
足回りのもう一つの交換ポイントはホイール。自転車はホイールを回転させて前に進むため、回転体が軽い方が走りもの軽くなります。
グラベルロードの場合、悪路を走って転んだりすることを考えると、なるべくカーボンリムのホイールは避けたいので、軽量のアルミリムホイールを探してみましょう。
例えば、MavicのKsyrium SL DISCなら前後で1,575g、フルクラムのRacing 5 DBなら前後で1,660gです。
完成車の標準装備ホイールは2kg前後のものがほとんどなので、これらに交換するだけで最大で400g、タイヤの交換も合わせると600gほど軽量化が出来ます。
タイヤと比べると高額なカスタマイズになってしまいますが、ロードバイクでも「走りを劇的に変えたいならまずはホイール」と言われるほど、定番のアップグレードです。
積載する荷物を工夫しよう
グラベルロードバイクは、荷物をたくさん積載できるダボ穴がロードバイクよりも多く用意されているため、いろんなものを積載出来ますし、ロングライドと考えるとなるべくいろんなものを搭載しておきたい気持ちになりますが、積載した荷物はそのまま重りになるので出来るだけ軽量化をしましょう。
緊急時のツール系やライト・ベルなどの保安部品は外せませんが、バッグの中身に不要なものがないかをもう一度チェックしてみましょう。意外と「よく考えたらこれはいらないかも?」というものがあるはずです。
ロングライド用にどれくらい荷物を積んでいたかにもよりますが、荷物を工夫するだけでも200gほど軽量化ができるはずです。
先程の足回りと合わせると最大で800gほど軽量化が出来、ロードバイクの軽さに近づけることが出来ます。
よく、「グラベルロードバイクはロングライドには不向き」と言われますが、実はカスタマイズ次第でロードバイクに近い走りを実現でき、なおかつ、パーツの交換でグラベルの楽しめるオールラウンドなスポーツバイクということがわかります。
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