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グラベルロードバイクで「速く走る」ためのタイヤの選び方
ロードバイクと比べて遅いと言われるグラベルロードバイク。グラベルロードバイクでも速く走りたい!という方は、タイヤをカスタマイズするだけでも、走りを軽く・速くすることが出来ます。
更新日: 2023.10.26公開日: 2022.9.28
目次
なぜ「グラベルロードバイクは遅い」と言われるのか?
グラベルロードバイクが遅いと言われるのは、主に車体の重量が重く、タイヤが太いためです。
ロードバイクは、ミドルグレードでも8kg台、トップグレードなら7kg台、ヒルクライム向けのバイクは6kg台を目指して軽量化をする方もいるほどです。一方、グラベルロードバイクの重量は10kg前後が標準的。これはロードバイクで言えばエントリークラスよりも重いことになります。
また、グラベルロードバイクが装着している35C以上のタイヤは、ロードバイクで標準の25Cタイヤと比較して重量が重く、転がり抵抗も大きくなります。
こうした理由から、グラベルロードバイクは遅いと感じるわけです。逆に言えば、車体重量は簡単に軽量化出来ませんが、タイヤを変えるだけでも走りを変えることが出来ます。
タイヤの選択次第でグラベルロードバイクでも速く走ることが出来る
重くて遅いと言われるグラベルロードバイクですが、実はタイヤの選び方次第で早く走ることも可能なスポーツ自転車です。
舗装路メインなら敢えてグラベルタイヤでなくロードバイクをチョイス
グラベルロードバイクに乗っているけど、ほとんどが舗装路走行であるというのであれば、敢えてグラベルタイヤという選択肢を捨てて、28Cくらいのやや太めいロードタイヤをチョイスするのも◎。
数年前まではロードバイクタイヤというと700 x 23Cくらいの細いタイヤが主流でしたが、現在では25Cが主流。中には、ロードバイクでも28Cのタイヤを装着する人もいます。
これは、タイヤの技術が年々上がってきているのが原因で、25Cや28Cの太めのタイヤでも、かつての23Cと数十グラムほどしか重くない製品がたくさん出てきているからです。
例えば、2022年に発売されたPanaracerのAgilistなどはクリンチャーの28Cで210gと非常に軽量で、場合によってはタイヤ交換だけで400g近く軽量化が出来ます。
PanaracerのAgilistは、プロがレースに使うスリックタイヤなので、転がり抵抗も非常に軽く、速くなったと体感出来るでしょう。
以前は「細いタイヤで高圧なほど転がり抵抗が低い」と考えられていましたが、最近の研究では「細くても高圧でも接地面積が同じであれば転がり抵抗はそこまで変わらない」という指摘もあり、徐々にグリップ力が高い太めのタイヤを、あまり高圧にしないで乗る人が増えてきています。
ですから、速度を求める走りをしたい場合も、ロード向けの太めのタイヤをグラベルロードバイクに装着すれば、速度はしっかり出すことが出来ます。
グラベルメインなら「舗装路重視」のグラベルタイヤを選ぼう
グラベルを走るのがメインだけど、舗装路でも軽快に速度を出して走りたいという場合は、二つの選択肢があります。
- 太めのスリックタイヤをチューブレスで走る
- セミスリックタイヤを選ぶ
速度を求めるなら基本的にブロックタイヤは避けたいところですから、グラベルがメインでも速度を求めるならセミスリックタイプがベスト。セミスリックなら舗装路で速度を出すことが出来ます。
一方で、グラベルも大事だけど舗装路での速度は捨てられないという方は、太めのスリックタイヤをチューブレスで運用するのがベスト。
舗装路では高圧で転がり抵抗を低くして高速走行し、グラベルの入り口でタイヤの空気圧を落とせばグリップ力も高めることが出来ます。
空気圧運用が面倒ではありますが、もともと舗装路と未舗装路を同じ空気圧で走るのはベストチョイスではないですから、この機会に路面に合わせて空気圧調整をするのも良いのではないでしょうか?
走りに合わせてタイヤを変えるのもグラベルロードバイクの楽しさの一つ
グラベルロードバイクは、グラベルなどの未舗装路を走る前提のスポーツ自転車ですが、グラベルだけに限定せずに走りに合わせてタイヤのチョイスを変えると、様々なシーンで楽しめるバイクになります。
グラベルロードバイクだからといって、必ずしも太くてタイヤノブがついたグラベルタイヤを装着しなくてはならないわけではありません。未舗装路を走らないのであれば、グラベルタイヤを装着するメリットがないどころか、デメリットの方が大きくなってしまうケースもあります。
「グラベルロードバイクは中途半端」と言われることもありますが、その中途半端さをうまく生かして、走る道に合わせて最適なタイヤをチョイスすれば、グラベルロードバイクでも速さを求めた走りをすることも可能です。
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