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グラベルロードで人気の「フロントシングル」って何?メリットとデメリット

近年グラベルロードやMTBで採用されることで注目を集めているのが「フロントシングル」。フロントシングルとは何か、メリットとデメリット、カスタマイズ方法をまとめました。

更新日: 2023.7.4公開日: 2022.8.26

グラベルロードに多いフロントシングルとは?

スポーツ自転車の変速は、後輪での変速を「リア」、クランクでの変速を「フロント」と呼びます。フロントシングルとは、フロントの変速をなくしてシングルギアにするカスタマイズです。

通常、ロードバイクではフロントダブル(2速)とリア変速の掛け算で全体の変速数が決まります。例えば、フロント2速リア11速なら「2 x 11 = 22段変速」です。

この自転車をフロントシングル化する場合「1 x 11 = 11段変速」となるわけです。

グラベルロードをフロントシングルにするメリット

グラベルロードでフロントシングルが好まれるのは、フロントシングルのメリットがグラベルロードバイクに最適だからです。

フロントシングルのメリットは、

  1. フロント周りの清掃が楽
  2. 軽量化
  3. シンプルな変速

という3つです。

フロント周りの清掃が楽

グラベルロードバイクは、悪路を走ることを前提としています。そうした道を走ると、自転車は驚くほど汚れます。汚れをそのままにすると、サビやパーツの劣化・固着の原因になるため清掃が必要ですが、フロントシングルだとフロント周りのパーツが少ないため清掃が非常に楽になります。

グラベルロードバイクの清掃は意外と面倒な作業なので、少しでも楽に、しっかりと清掃できるのは大きなメリットです。

軽量化

グラベルロードバイクは比較的重量級のモデルが多いため、フロントシングル化をすることで「チェーンリング1枚、フロントディレイラー、ワイヤー」を省略することで、100g程度軽量化も見込めます。

フロントダブルからディレイラー、ワイヤー、チェーンリングを省くことが出来る

スポーツ自転車の世界では「100gの軽量化に1万円かかる」と言われていますが、フロントシングルは「パーツを減らす軽量化」なので、比較的安価に軽量化が出来ます。

シンプルな変速

グラベルロードバイクで初めてスポーツバイクに乗るという方は、変速がたくさんあって走行中に上手に変速できない場合があります。フロントダブルの場合は「襷掛け」になるギア選択はしていけないというルールもあり、「フロントをあげてリアを下げて、フロントを下げてリアを上げて・・・」と、意外と走行中も変速で忙しかったりします。

フロントシングルであれば「襷掛け」を気にする必要もありませんし、レバーも右レバーだけを操作するので簡単。リア変速だけでリニアに変速するだけなのでシンプルでわかりやすくなります。

グラベルロードをフロントシングルにするデメリット

選択出来るギア比が減ってしまう

グラベルロードをフロントシングルした場合のデメリットは、ギア比の選択肢が減ることと、高速巡航がしづらくなる点です。

ロードバイクでフロントダブルが採用されるのはギア比の選択肢広くすることで「平坦ではアウターで高速巡航、坂道ではインナーで軽く走る」というあらゆるシーンに適応できる為です。ここをフロントシングルにすると、ギアの段数が減るため、選択できるギア比が減ってしまいます。

高速巡航がしづらくなる

また、ロードバイクでは、高速巡航する際はフロントをアウター(52Tなどの大きなギア)にしてギア比をあげて速度を出しますが、フロントシングルの場合はフロントが40T、42Tなどの軽いギアになるため、時速40kmを超えるような高速巡航には不向きです。

ただし、この辺りは「街乗りやポタリングがメイン」という方にはデメリットにはならないでしょう。

グラベルロードをフロントシングル化する方法

ここまで見てきたフロントシングルのメリット・デメリットを知った上で、グラベルロードバイクをフロントシングル化したいと思った方は、ぜひフロントシングルにチャレンジしてみましょう。

フロントシングル化は、ロードバイクのカスタマイズの中でも比較的簡単な部類に入ります。

  1. ナローワイドのチェーンリングを購入する
  2. 現在のクランクを外してチェーンリングを交換する
  3. フロントディレイラー、ワイヤーを取り外す
  4. クランクを元に戻す

だけです。

工具にはアーレンキー(六角レンチ)とクランク外し工具があれば出来る作業なので、整備やカスタマイズ初心者の方でも、ゆっくりやれば誰でも出来るカスタマイズです。ギア周りを触りますが、基本的に変速が狂うこともないでしょう。

もし自分で整備するのが不安な方は、スポーツ自転車専門店にお願いしましょう。特別難しいカスタムではないので、引き受けてくれます。

グラベルロードバイクのためのコンポ選び

グラベルロードバイクは、グラベルコンポだけでなく、ロードコンポも使うことが出来ます。そのため、予算や走るコースによってコンポの選び方も変わってきます。

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