言語選択
- 日本語
- English
大手メーカーのグラベルロード用クランクセットとクランクセットの選び方まとめ
ロードバイクとMTBの中間にあたるグラベルロードバイクでは、クランクセットセットのラインアップがロードとは異なります。グラベルロードバイク用クランクセットのラインアップと選び方をまとめました。
更新日: 2023.7.4公開日: 2022.10.24
目次
クランクセットを選ぶ際のポイント
自分に合ったクランク長を探そう
クランク長は、その名の通りクランクの長さです。グラベルロードバイクの完成車では、170mmクランクが採用されることが多いですが、実は身長に合わせて最適なクランク長のクランクセットにした方が、走りが楽になります。
一般的には「(身長 / 10) -2.5mm 」で計算されることが多いですが、実際にどのクランク長が合うかは、足の長さや股関節の柔軟さなどにも影響されるため、こればかりは試してみるしかありません。
スポーツバイク店でいろんな種類のクランク長の完成車を試乗させてもらうか、友人などで自分とは違うクランク長をセットアップしている人に乗せてもらうのが良いでしょう。
チェーンリングはギア全体に影響することに注意しよう
グラベルロードバイクに限らず、変速機能がある自転車ではフロントのチェーンリングが全体のギア比に大きく影響をします。フロントシングルなのかフロントダブルなのかによって、スプロケットの選択も変わってきます。
グラベル用のクランクセットでは、フロントシングル・チェーンリングを採用することが多く、フロントダブルの場合でも、通常のロード用のコンパクトチェーンリング(50/34T)よりもさらに小さい歯数構成のことが多くなります。
グラベル用クランクのチェーンリングの選択肢はあまり多くないため、実質、「フロントシングルにするか、フロントダブルにするか」という選択になるでしょう。
重量も大事
グラベルロードバイクは全体的に車体重量が重いため、コンポーネントの中でも重い部類に入るクランクセットの選択は、バイク重量への影響も他のパーツよりも大きめです。
例えば、クランクセットは軽いものなら600g程度ですが、重いものは1kg近くあるものもあり、この差だけでも400gもあります。
他のパーツで400gも軽量化するとなると数万〜10万円の出費は確実ですから、クランクセットは良いグレードの軽い製品を選ぶのがベストです。
パーツメーカーの主なグラベル用コンポーネントのクランク
モデル名 | メーカー | グレード | 重量 | 歯数構成 | クランク長 |
---|---|---|---|---|---|
FC-RX810-2 | シマノ | GRX | 710g | 48/31T | 170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX810-1 | シマノ | GRX | 644g(40T),656g(42T) | 42T、40T | 170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-11 | シマノ | GRX | 806g | 46/30T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-10 | シマノ | GRX | 810g | 46/30T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-1 | シマノ | GRX | 743g | 40T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
EKAR クランクセット | カンパニョーロ | EKAR | 615g(172.5mm、38T) | 38T、40T、42T、44T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
RED 1 クランクセット | スラム | RED | - | 46T、40T | 165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mm |
FORCE 1 クランクセット | スラム | FORCE | - | 46T、40T | 165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mm |
RIVAL 1 クランクセット | スラム | RIVAL | - | 46T、40T | 160mm、165mm、170mm、172.5mm、175mm |
シマノ
シマノのグラベル用コンポーネントは「GRX」。GRXシリーズには専用のクランクセットがラインアップされています。
フロントシングルを中心にフロントダブルもラインアップされていて、型番の最後に「-1」とつくのがフロントシングル、「-2」とつくのがフロントダブルです。
モデル名 | メーカー | グレード | 重量 | 歯数構成 | クランク長 |
---|---|---|---|---|---|
FC-RX810-2 | シマノ | GRX | 710g | 48/31T | 170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX810-1 | シマノ | GRX | 644g(40T),656g(42T) | 42T、40T | 170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-11 | シマノ | GRX | 806g | 46/30T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-10 | シマノ | GRX | 810g | 46/30T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
FC-RX600-1 | シマノ | GRX | 743g | 40T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
GRXでは上位グレードとなるRX810系はチェーンリングの歯数が多く、165mmのラインアップがありません。また、仕上げが105程度の軽量になっている点も重量でしょう。
GRXでもエントリーモデルとなるRX600系は、チェーンリングの歯数が少なく、クランク長の選択肢に165mmがラインアップされています。重量的には、フロントシングルで105のダブルクランクよりも重く、比較的重量級のクランクになります。
カンパニョーロ
カンパニョーロのグラベル用コンポーネント「EKAR(エカル)」はフロントシングル構成のため、クランクセットは1種類のみをラインアップ。
EKARのクランクはカーボン製で、定価で5万円近くする高級品ですが、クランク重量は600gちょっとと超軽量です。
モデル名 | メーカー | グレード | 重量 | 歯数構成 | クランク長 |
---|---|---|---|---|---|
EKAR クランクセット | カンパニョーロ | EKAR | 615g(172.5mm、38T) | 38T、40T、42T、44T | 165mm、170mm、172.5mm、175mm |
スラム
スラムのグラベル用コンポーネントは「XPLR(エクスプロア)」ですが、XPLRは従来のスラムのロード向けコンポ「RED」「FORCE」「RIVAL」と組み合わせる前提となっていて、XPLRとしてのラインアップはスプロケット、リアディレイラーだけとなっています。
クランクセットは、「RED」「FORCE」「RIVAL」のクランクセットと組み合わせることになりますが、グラベルロードバイクに最適なクランクセットとしてフロントシングルの「1がラインアップされています。
ただ、XPLR(エクスプロア)自体はフロントシングルが必須というわけではありません。
モデル名 | メーカー | グレード | 重量 | 歯数構成 | クランク長 |
---|---|---|---|---|---|
RED 1 クランクセット | スラム | RED | - | 46T、40T | 165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mm |
FORCE 1 クランクセット | スラム | FORCE | - | 46T、40T | 165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mm |
RIVAL 1 クランクセット | スラム | RIVAL | - | 46T、40T | 160mm、165mm、170mm、172.5mm、175mm |
ラインアップとしては、フロントチェーンリングはシングルの46Tか40T、クランク長は160mmから175mmまでと幅広いラインアップで選びやすくなっています。
グラベルロードバイクの軽量化ガイド
ロードバイクに比べて車体重量があるグラベルロードバイクを軽量化してロードバイクのような乗り心地にするための軽量化ガイドです。
グラベルロードバイクでカーボンホイールを使うメリット・デメリットと選ぶ際のポイント
速度と高効率を追求するロードバイクではメジャーとなりつつあるカーボンホイール。舗装路とは違う走行条件であるグラベルロードバイクでも、車体の軽量化にも貢献してくれますが、選ぶ際の注意点もあります。
ロードバイクの派生系であるグラベルロードバイクは、そのままでも舗装路を走ることが出来ます。しかし、ロードバイク化すれば「もっとロードバイクに近い走り」を実現することが出来ます。
グラベルロードバイクの軽量化で一番効果的なのが軽量ホイールへの交換。まだまだ数が少ないグラベルホイールの中でも、人気メーカーのホイールを比較しました。
軽量化も!グラベルロードバイクに最適なビンディングペダルまとめ
グラベルロードバイクのビンディングペダルはロードバイクとは違った観点で選ぶ必要があります。しかも、ビンディングペダルの選び方次第で重いグラベルロードバイクの軽量化に繋がることもあるため、コスパの良いカスタマイズです。
ロードバイクと比べて遅いと言われるグラベルロードバイク。グラベルロードバイクでも速く走りたい!という方は、タイヤをカスタマイズするだけでも、走りを軽く・速くすることが出来ます。
グラベルロードバイクを軽量化する方法とコスパの良いアップグレード
車体重量が重めのグラベルロードバイクで「走りを軽くしたい」のであれば、車体の軽量化がベスト。グラベルロードバイクを軽量化する方法と、コスパの良いアップグレード方法をまとめました。
グラベルロードバイクでスリックタイヤを履くメリットとデメリット
舗装路を走るロードバイクでは定番のスリックタイヤ。ノブ付きのグラベルタイヤを履くことが多いグラベルロードバイクで、敢えてスリックタイヤを装着するメリット、デメリットをまとめました。
ここ数年で人気が急上昇しているグラベルロードバイク。しかしよく耳にするのが「グラベルロードは重い」言う声。今回は、グラベルロードは本当に重いのか、なぜ重いのかを調べました。
グラベルロードバイクのためのコンポ選び
グラベルロードバイクは、グラベルコンポだけでなく、ロードコンポも使うことが出来ます。そのため、予算や走るコースによってコンポの選び方も変わってきます。
ロードバイクでは採用車が増えてきているDi2などの電動シフト。グラベルロードバイクでは特に電動シフトを選ぶユーザーが多いイメージですが、なぜ電動シフトが選ばれるのでしょうか?
機械式ディスクブレーキをグラベルロードバイクで使うメリットとデメリット
グラベルロードバイクのブレーキシステムはディスクブレーキが主流。ディスクブレーキはハイエンドモデルは油圧式が定番ですが、敢えて機械式を選ぶメリットとデメリットをまとめました。
グラベルロードバイクはフロントシングルとダブルどっちがいい?
ロードバイクではフロントダブル、MTBではフロントシングルが現在の主流。では、どちらの要素も持つグラベルロードバイクではどちらを選ぶのが良いのでしょうか?
グラベルロードで人気の「フロントシングル」って何?メリットとデメリット
近年グラベルロードやMTBで採用されることで注目を集めているのが「フロントシングル」。フロントシングルとは何か、メリットとデメリット、カスタマイズ方法をまとめました。
グラベルロードバイクのカスタマイズの中でも、初心者でも簡単に出来て、走りへの影響も比較的あるのがスプロケットの交換。今回はグラベルロードバイクならではの、スプロケットの選び方をまとめました。
グラベルロードバイク用に電動変速コンポーネントをラインアップしているメーカーと、グラベル用電動変速コンポシリーズのモデル、特徴などをまとめました。