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グラベルロードバイクとシクロクロスバイクの違いは?

泥道コースでレースをする「シクロクロス」用のシクロクロスバイクは、見た目も機能もグラベルロードバイクによく似ています。それぞれの違い、選ぶ際や使う際の分け方はどうすれば良いのでしょうか?

更新日: 2023.7.4公開日: 2022.8.26

似ている部分が多いグラベルロードバイクとシクロクロスバイク

ロードバイクの中でも泥道レースである「シクロクロス」での使用を想定したのがシクロクロスバイクです。

ロードバイクをベースに、泥道や砂の道でもしっかりとグリップするためにノブのついた太いタイヤを装着し、泥や砂をかぶっても制動力が落ちないように、ディスクブレーキが採用されます。

細かい点で言えば、泥などでシフトチェンジに影響しないようにワイヤールーティングがトップルートになっていたり、フロント変速が不能になることを見越してフロントシングルにしたりします。

この辺りはグラベルロードバイクと同じコンセプト・設計思想と言えます。

グラベルロードバイクとシクロクロスバイクの違い

自転車メーカーがどちらとして売っているかの違いはあるにせよ、大まかにはグラベルロードバイクとシクロクロスバイクに違いはないと言っても良いでしょう。シクロクロスバイクでグラベルを走ることも出来ますし、グラベルロードバイクでシクロクロスレースに参加することも出来ます。

違いがあるとしたら、シクロクロスバイクは「シクロクロスレースというレースを想定したバイク」ですが、グラベルロードバイクは「サイクリングやアドベンチャーを楽しむバイク」としている点です。レース志向か、趣味志向かの違いです。

志向の違いと言っても、

  1. ジオメトリの違い
  2. 搭載されるパーツの違い

くらいしか違いがないので、グラベルロードバイクをシクロクロス向けに仕立てることも、シクロクロスバイクを旅向けにグラベル風にカスタマイズすることも可能です。

現在はシクロクロスバイクは減りつつある

グラベルロードバイクの盛り上がりとともに、似たようなコンセプトであるシクロクロスバイクは、自転車メーカーのラインアップから減りつつあります。

実際に、シマノはシクロクロス向けのコンポーネントの新製品を長らくリリースしていませんが、グラベル向けには「GRX」をリリースしています。公式アナウンスはありませんが、業界的にはGRXに置き換わったと考える人もいます。

製品体系を複雑にするよりも、シンプルな方がユーザーもわかりやすいので当然の流れかかもしれません。

そうした状況を踏まえると、シクロクロスバイクは、

  1. ロードバイクを「シクロ仕様」にカスタマイズする
  2. グラベルバイクを使う

というのが現在の選択肢でしょう。

その意味では、シクロクロスも視野に入れてグラベルロードバイクを買っても良いですし、少し古めのシクロクロスバイクをグラベルロードとして乗るのも問題ありません。

シクロクロスバイクをグラベルロードとして使う際の注意点

競技思考のシクロクロスバイクは、「シクロクロスコース」を走行することを前提にしてカーボンフレームやカーボンフォーク、カーボンホイールなどカーボンを使っていることがあります。シクロクロスコースには泥道や坂はあっても岩や木がないためです。

カーボンは強度が高い素材ですが、単一点への衝撃に弱いため、グラベルロードバイクが走行する前提である林道やMTBコースなどでは、木や岩に激突して破損するリスクがあります。メーカー各社がグラベルロードをアルミやクロモリで製造するのは、初心者でも扱いやすいからという側面があります。

カーボン素材は一度クラックが入ると高額な修理費を支払うか、買い替えになるため大きな出費になります。

もし、カーボンパーツをシクロクロスバイクをグラベルロードとして使うのであれば、なるべく落車をしないような、林道や砂利道を楽しむのがオススメです。

他の自転車と何が違う?グラベルロードバイクの特徴

ロードバイクを悪路に最適化したグラベルロードバイクですが、ロードバイクやMTBなどの他のスポーツ自転車と何が違うのかを解説します。

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